GWは「勉強と休息のバランス」を学ぶ機会──どちらかに偏ると、5月が辛くなる

GWが近づくと、受験生や高1・中1生の保護者から「GW、どのくらい勉強させたほうがいいですか」という相談をよく受けます。「せっかくのまとまった休みだから、遅れを取り戻させたい」という保護者もいれば、「入学してまだ1ヶ月だし、休ませてあげたい」という保護者もいる。本人も「GWくらい遊びたい」という気持ちと「勉強しなきゃ」という焦りの間で揺れている。毎年この時期、同じ悩みをよく聞きます。

この悩みが生まれるのは、GWを「全部勉強する期間」か「全部休む期間」かの二択で考えてしまうからだと思います。どちらに振り切っても、うまくいかない。全部勉強しようとすると途中で燃え尽きる。全部休もうとすると、GW明けに「やばい」と焦る。どちらでもない、バランスの取り方が難しい。

中1の生徒の保護者が「GW、毎日何時間くらい勉強させればいいですか。うちの主人は『せっかく休みなんだから遊ばせろ』って言うし、私は『入学したばかりだから勉強しないと』って思ってて、意見が割れてて」と相談があったことがあります。二人とも、子どものことを思っている。でも、方向性が正反対。話を聞きながら、「どちらも間違ってはいないんですよ」と伝えました。

私は、GWは「勉強と休息のバランスを学ぶ機会」だと考えています。受験生も、高1も、中1も、これから何年もかけて勉強を続けていく。その中で、勉強と休息をどう組み合わせるかを学ぶことは、とても大事なスキルです。GWは、学校も塾も休みで、時間を自分で管理できる。だから、「まとまった時間をどう使うか」を練習するのに、最適な機会なんです。

その保護者には「毎日2時間だけ勉強して、残りは自由にする。それだけ決めておけば十分です。2時間で何をするかは、本人に決めさせてください。学校の宿題でも、英単語の復習でも。自分で決めたことを毎日続ける、それがGWでの一番の学びです」と伝えました。ご主人も「2時間なら、まあいいか」と納得してくれたそうです。

GWを「勉強と休息のバランス」で過ごすためのポイントは、3つあります。1つ目は、「必ず勉強する時間」と「必ず休む時間」を決めてしまうことです。毎日午前中2時間だけ勉強する、夕方以降は自由、と決めておく。「気が向いたら勉強する」では、結局何もしないまま終わります。逆に「起きている時間は全部勉強」では、3日も持ちません。決めた時間だけ集中して、あとは思い切り休む。それが一番続きます。

2つ目は、勉強の中身を「新しいことを始めない」ようにすることです。GWだからといって、新しい参考書を買う、予習を先取りする必要はありません。4月に習ったことの復習で十分です。英単語を覚え直す、数学のわからなかった問題をもう一度解く、漢字を練習する。地味ですが、これが一番効果的です。GW明けの授業がスムーズになります。

3つ目は、休む日を「罪悪感なく休む」ことです。家族で出かける日、友達と遊ぶ日、何もしない日。そういう日は、勉強を完全に忘れていい。「休んでいる間も勉強のことが頭にある」状態では、本当に休めません。休む日は徹底的に休む。その代わり、勉強する日は集中してやる。そのメリハリが、GW明けのスタートダッシュにつながります。

受験生にとってのGWも、基本的な考え方は同じです。「GWは休んじゃダメ」という考え方は、かえって逆効果です。4月から頑張ってきて疲れが溜まっている時期に、休まず突っ走ると、5月に失速する。少し休んで、また走り出す。そのリズムを、GWで作っておくことが大事です。

塾に通っている生徒には、GW中の学習計画を一緒に立てるようにしています。「GW中に何をどこまでやるか」を明確にしておくことで、「何もしないまま終わった」という後悔を防げる。また、GW明けに小テストや確認テストを設けることで、「GWにやったことを定着させる」という意識が生まれます。

保護者の方に知っておいてほしいのは、子どもがGWに「少し休みたい」と言っても、それを責めないでほしいということです。4月は学校生活に慣れるだけで、体力も精神力も使います。疲れているのは当然。その疲れを、GWで少し回復させる。それが、5月以降を頑張るエネルギーになります。

GWは、長い受験生活や学校生活の「中間地点」ではありません。まだ始まったばかりです。だからこそ、ここで「勉強と休息のバランス」を学んでおくことが大事。全力で頑張る時間と、思い切り休む時間。その組み合わせ方を、GWで体験しておく。それが、この先何年も続く学校生活を走り切るための、大切な練習になります。

当塾では、GW中の学習計画を一人ひとりに合わせて一緒に考えています。「何をどこまでやればいいか」が明確になれば、休む時間も気持ちよく休めます。GWを有効に過ごしたい人は、いつでも相談してください。

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