共通テスト直後、私大試験がすぐ──完璧に切り替えなくていい

共通テストが終わった翌日、あるいは数日後には私立大学の入試が始まる。そんなスケジュールの中で「共通テストの結果を引きずって、私大に集中できない」という相談を高3生からよく受けます。自己採点で思ったより点が取れなくて、頭の中はそのことでいっぱい。目の前に私大の試験が迫っているのに、過去問を開いても内容が頭に入ってこない。「早く切り替えなきゃ」と焦るけれど、気持ちがついていかない。

このメンタルの問題が起きるのは、共通テストが「1年間の総決算」のように感じられるからだと思います。ここまで積み上げてきたものが試される日。その結果が思わしくないと、「今までの努力が無駄だった」と感じてしまう。そんな状態で、数日後の私大試験に向けて「さあ、頑張ろう」と気持ちを切り替えるのは、正直かなり難しい。

去年、共通テストの自己採点で目標点より30点低かった高3生が、翌日の夕方に相談に来ました。「あさって、私大の試験なんですけど、全然やる気が出なくて。共通テストのことばかり考えちゃって、過去問も手につかないんです」と。志望していた国公立大学はD判定になり、私立に合格しても行く気になれないと。「こんな状態で試験受けても、どうせダメだと思うんです」と、諦めた様子でした。

私は、共通テスト直後に完璧にメンタルを切り替えるのは無理だと考えています。というより、無理に切り替えようとするから余計に苦しくなる。共通テストで失敗したショックは、そう簡単には消えません。それを否定せず、「今は辛い」という気持ちをそのまま受け入れる。その上で、「でも、明後日の試験はやってくる」という現実だけを見る。完璧に前向きにならなくていいから、ただ淡々と目の前のことをやる。

その生徒には「無理にポジティブになる必要はないよ。共通テストのこと、まだ引きずってて当然。でも、私大の試験は来る。だから今日は、過去問を1年分だけ解いてみよう。気持ちが乗らなくても、体だけ動かす。それでいい」と伝えました。本人は「そんなんでいいんですか」と拍子抜けした様子でしたが、「気持ちが追いつかなくても、体が動けば何とかなるから」と。翌日、「昨日、過去問1年分やったら、意外と解けて。少し気持ちが楽になりました」と報告してくれました。

メンタルを切り替える「コツ」があるとすれば、それは「切り替えようとしないこと」だと思います。共通テストのことを考えてもいい、落ち込んでもいい。ただ、私大の試験当日だけは、その日の問題に向き合う。前日まで引きずっていても、試験が始まったら目の前の問題を解く。それができれば、意外と結果は悪くならない。逆に「切り替えなきゃ」と焦ると、どちらにも集中できなくなります。

私大の試験は、共通テストとは別物です。記述式だったり、科目が違ったり、問題の傾向も違う。だから、共通テストで失敗した人が私大でも失敗するとは限らない。むしろ、共通テストがダメだった分、私大で挽回しようという気持ちが、本番で力になることもあります。

共通テスト直後の数日間は、本当に辛いです。でも、完璧に気持ちを立て直す必要はありません。引きずったまま、それでも目の前のことをやる。そのほうが、現実的だし、長続きします。

当塾では、共通テスト後のメンタル面も含めて、受験生一人ひとりに寄り添ったサポートをしています。辛いときは、無理せず相談してください。

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