共通テスト失敗からの逆転合格──「できた人」と「できなかった人」の違い

通テストで失敗して、判定がD判定やE判定になった。「もう諦めるしかないのか」と思いながらも、「逆転合格した人もいるって聞くけど、自分にもできるのか」──そんな不安と希望の間で揺れている高3生は多いと思います。ネットで「逆転合格体験記」を検索したり、予備校のパンフレットで「E判定から合格!」という文字を見たり。でも、それが本当に自分にも当てはまるのか、わからない。

私も、これまで何人かの生徒が共通テスト失敗から逆転合格するのを見てきました。でも同時に、逆転を目指して挑戦したけれど届かなかった生徒も見てきました。逆転合格は確かにある。でも、誰にでもできるわけじゃない。何が違いを分けるのか、それを正直に話したいと思います。

2年前、共通テストで目標点より40点低かった生徒がいました。志望校は地方国立大学の工学部で、リサーチの判定はE判定。共通テストと2次試験の配点は3:7。自己採点の翌日、その生徒は「まだ諦めたくないです。2次試験で挽回できませんか」と相談に来ました。過去問の結果を確認すると、12月の時点で合格最低点プラス30点ほど取れていた。「2次試験で勝負できる力はある。共通テストは終わった。もう振り返らない。今日から2次だけに集中する」と決めて、それから1ヶ月間、2次試験の過去問と類題だけをひたすら解き続けました。

結果、本番の2次試験では予想以上の出来で、逆転合格しました。本人は「共通テストのことは、もう考えないって決めてました。引きずってる時間がもったいなかったんで」と。この生徒が逆転できた理由は3つあります。1つ目は、2次試験の配点が高かったこと。2つ目は、もともと2次試験で点が取れる実力があったこと。3つ目は、共通テスト後、完全に気持ちを切り替えて2次試験だけに集中したことです。

でも、逆転できなかったケースもあります。去年、同じようにE判定から挑戦した生徒がいました。配点比率は5:5。過去問では合格最低点ギリギリ。本人は「2次試験で挽回する」と言っていましたが、正直、厳しいと感じていました。結果は不合格。後期試験で別の大学に進学しましたが、本人は「前期で無理な挑戦をするより、もう少し現実的な選択をすればよかった」と後悔していました。

逆転できる人とできない人の違いは、運や根性じゃありません。明確な条件があります。1つ目は配点比率。2次試験の配点が60%以上あれば、逆転の可能性は高い。逆に共通テストの配点が高い大学は、挽回が難しい。2つ目は2次試験での実力。過去問で安定して合格最低点を超えているなら、本番でも取れる可能性が高い。ギリギリだったり、届いていなかったりするなら、逆転は厳しい。3つ目は気持ちの切り替え。共通テストを引きずらず、2次試験だけに集中できるかどうか。

逆転合格は、奇跡じゃありません。条件が揃っていて、正しい努力をすれば、可能性はある。でも、条件が揃っていないのに「逆転できるかも」と無理な挑戦をするのは、ギャンブルです。大事なのは、自分が逆転できる条件を持っているか、冷静に判断することです。

もし、配点比率と過去問の結果を見て「いける」と思うなら、挑戦する価値はあります。共通テストのことは忘れて、2次試験の過去問を何度も解く。弱点を潰す。本番で全力を出せるように体調を整える。それだけです。特別な勉強法や裏技はありません。

逆に、条件が厳しいなら、無理に挑戦するより現実的な選択をしたほうがいい。志望校を1ランク下げる、後期試験に確実な大学を出願する、私立に切り替える。その判断も、立派な戦略です。大事なのは、どんな選択をしても、自分が納得していることです。

共通テスト失敗からの逆転合格は、確かにあります。でも、それは運任せじゃなく、条件と戦略が揃ったときに起きるものです。冷静に自分の状況を見て、挑戦するか安全策を取るか決めてください。

当塾では、共通テスト後の現実的な戦略を、一人ひとりのデータをもとに一緒に考えています。迷ったときは、いつでも相談してください。

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