中1生の保護者から「漢字の小テスト、毎回60点くらいで。もっとちゃんと勉強させないといけないですか」という相談を、この時期よく受けます。小テストのたびに点数を確認して、低いと不安になる。「このままで高校受験、大丈夫なのか」「塾に行かせたほうがいいのか」──でも、そもそも中1の小テストの点数だけを見ていても、本質的なことは見えてこない。そこに気づいている保護者は、意外と少ないです。
この不安が生まれるのは、点数という目に見える数字に頼ってしまうからだと思います。10点満点で何点か、100点満点で何点か。わかりやすい指標だから、つい点数だけを見てしまう。でも、その数字の裏に何があるのか──どうやって勉強したのか、毎日続けているのか、間違えた原因を理解しているのか──そこは点数には出てきません。
中1生の保護者が「英単語の小テスト、毎回半分くらいしか取れないんです。一応、前の日に覚えてるって言ってるんですけど」と相談があったことがあります。話を聞くと、本人はテストの前日の夜に10分ほど単語帳を眺めているとのこと。「やってる」とは言うけれど、眺めているだけで、書いて確認したり、覚えられたかテストしたりはしていない。点数が低いのは、やる気の問題じゃなく、やり方の問題でした。
私は、中1の小テストで大事なのは点数じゃなくて、「勉強のやり方を身につけているかどうか」だと考えています。中1は、初めて本格的な定期テストや小テストに向き合う時期です。ここで「どうやって覚えるか」「毎日続けるとはどういうことか」を学ぶことのほうが、今回のテストで何点取るかより、ずっと大切です。
その保護者には「点数より、本人がどうやって勉強しているか確認してみてください。眺めるだけじゃなくて、紙に書いて覚えているか、自分でテストしてみているか。やり方が変われば、点数は自然と上がってきます。今は、正しいやり方を覚える時期だと思って見てあげてください」と伝えました。
親が「その先を見る目」を持つために、意識してほしいことがあります。1つ目は、点数ではなく「頻度」を見ることです。毎日少しでも机に向かっているか、学校から帰ったら宿題をやっているか、テスト前だけじゃなく普段から勉強しているか。中1のうちにこの習慣がつくかどうかが、中学3年間の成績を左右します。
2つ目は、間違えた問題をどう扱っているかを見ること。小テストが返ってきた後、間違えた単語や漢字をもう一度覚え直しているか。「また間違えた」で終わっているか。ここが大きな分岐点です。間違えた問題を次に活かせる子は、確実に伸びていきます。中1の今から、その習慣をつけておくことが大事です。
3つ目は、「なんのために覚えるのか」を少しでも意識しているかどうかを見ること。「小テストがあるから仕方なくやる」じゃなくて、「覚えておかないと定期テストで困る」と思っているか。中1の段階でそこまで求めるのは難しいかもしれませんが、親がその視点を持っていることで、声のかけ方が変わってきます。「点数低かったね」じゃなくて、「どうやって覚えてる?」と聞く。その一言で、本人の意識が変わることもあります。
学習塾に通うかどうかも、小テストの点数だけで判断しないほうがいいと思います。毎回低い点数だから塾に入れる、という単純な話ではない。塾が本当に必要なのは、「一人では勉強のやり方がわからない」「毎日続けようとしているけれど、何から手をつければいいかわからない」という状態のときです。
逆に、点数が低くても、自分なりに「どうすれば覚えられるか」を考えている子なら、今はまだ様子を見てもいい。その子には、試行錯誤する力がある。それは、点数より大切なものです。ただ、毎回同じ点数で、間違えた問題を放置して、次のテストも同じパターンを繰り返しているなら、誰かのサポートが必要かもしれません。勉強のやり方を教わることで、点数より先に、取り組み方そのものが変わっていきます。
中1の最初の小テストで点数が低くても、焦る必要はありません。まだ中学が始まって1〜2ヶ月です。大事なのは、この時期に正しい勉強のやり方を身につけること。毎日少しずつ続ける習慣をつけること。間違えた問題を次に活かすこと。それができれば、2年後、3年後、本当に必要な高校受験のときに、力を発揮できます。
点数は、習慣とやり方の結果です。習慣が整って、やり方が正しければ、点数は後からついてきます。焦らず、でも放置せず、お子さんが「どうやって勉強しているか」を見てあげてください。その視点を持つことが、中学3年間を通じて子どもを支える「その先を見る目」だと思います。
当塾では、中1生が正しい勉強のやり方を身につけられるようサポートしています。点数が気になる前に、まずお子さんの勉強のやり方を一緒に確認しませんか。






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