新年を迎えて──「今年こそ」と意気込みすぎない、現実的な目標の立て方

あけましておめでとうございます。2026年が始まりました。受験生の皆さん、そして保護者の皆さまにとって、この新年は特別な重みを持つ1日だと思います。共通テストまであと2週間、私立入試や公立入試も目前に迫っている。「今年こそ」という決意と、「本当に大丈夫だろうか」という不安が、同時に胸にあるのではないでしょうか。

元日を迎えると、多くの受験生が「今年は絶対に合格する」「1日10時間勉強する」と新たな目標を立てます。気持ちを新たにすることは悪いことじゃない。でも、無理な目標を立てて、3日後には挫折してしまう。そのたびに「やっぱり自分はダメだ」と自信を失ってしまう──そんなパターンを、私はこれまで何度も見てきました。

元日、高3の生徒が「今年は毎日12時間勉強します」と宣言してきたことがありました。真剣な表情だったので、私は「その意気込みはいいけど、12時間って続けられる?」と聞きました。本人は「やります。絶対合格したいんで」と答えていましたが、3日後に会ったときには「やっぱり無理でした……」と落ち込んだ顔をしていました。元日の決意が重すぎて、かえって自分を追い込んでしまっていたんです。

私は、新年の目標は「今できていることを少しだけ増やす」くらいでちょうどいいと考えています。今まで1日6時間勉強していたなら、7時間にする。英単語を1日20個覚えていたなら、25個にする。その程度の変化なら、続けられる。大事なのは、劇的な変化を求めるんじゃなくて、今までやってきたことを信じて、あと少しだけ積み上げることです。

その生徒には「12時間は無理でも、今の6時間を7時間にするだけでも、本番までに何十時間も違ってくるよ。まずはそこから始めてみたら」と提案しました。結局その生徒は、7時間を目標にして、最終的には8時間くらい集中できるようになりました。「今年こそ」と意気込みすぎず、現実的な一歩を踏み出せたことが、良かったんだと思います。

新年を迎えたからといって、急に劇的に変わる必要はありません。昨日までやってきたことを、今日も続ける。それだけで十分です。むしろ、無理な目標を立てて挫折するより、小さな目標を確実にクリアして自信をつけていくほうが、本番に向けて気持ちが安定します。

受験生の皆さんへ。新年だからといって、焦らなくていい。今までやってきたことを信じて、あと少しだけ前に進む。それだけで、あなたは十分頑張っています。

保護者の皆さまへ。お子さんが「今年は頑張る」と言っていても、それを言葉通りに受け取って期待しすぎないでください。無理な目標より、続けられる目標。そのほうが、結果的には本番で力を発揮できます。

本年も、一人ひとりに寄り添いながら、無理のないペースで最後まで走り抜けられるようサポートしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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