冬休みから「本気化」する人が多い──今から始めても間に合うのか

高2の冬休みに入ると、それまでのんびりしていた友達が急に「やばい、そろそろ本気出す」と言い始める。自習室が急に混み始める。SNSで「今日10時間勉強した」みたいな投稿が増える。共通テストが迫ってきて、来年は自分たちだという意識が出てくる。そんな空気を感じて「自分も今から本気出せば間に合うかな」と考えている高2生は、実は毎年たくさんいます。周りが本気モードになっていく中、自分だけ取り残されている気がして、焦る。でも、今から何をどうすればいいのかもわからない。

この焦りが生まれるのは、周りと自分を比べてしまうからです。友達が急に勉強し始めたのを見ると、「自分も同じくらいやらなきゃ」と思ってしまう。でも、その友達がそれまでどのくらい勉強してきたのか、今どのレベルにいるのかは、実はよくわかっていない。ただ「みんなが頑張ってる」という空気だけが伝わってきて、自分も同じように5時間、6時間やらなきゃいけない気がしてくる。

先週、高2の生徒が「冬休みから本気出そうと思ってるんですけど、今からでも間に合いますか」と相談に来ました。話を聞くと、志望校は地方国立大学で、今の模試判定はD判定。夏休みまではほとんど勉強していなかったけれど、9月から少しずつ受験を意識した勉強を始めた。ただ、周りが冬休みから急に本気になっているのを見て、「自分も今から本気出せば逆転できるかも」と考えているとのことでした。

私は、今から本気を出すこと自体は悪くないと思います。ただ、「本気を出す=勉強時間を増やす」と考えているなら、それは少し違うと伝えました。大事なのは、時間じゃなくて中身です。今から共通テストまで1年と2週間。長いようで短いこの期間で何ができて、何ができないのか。それを見極めないまま、ただ闇雲に時間を増やしても、焦るだけで力はつきません。

その生徒には「まず、過去問を1年分解いて、今の段階で自分が何点取れるか確認しよう。そこから、どの科目のどの分野で点を伸ばせるか考える。できることから地道に始める。それが今からできることだよ」と提案しました。本人は「そんなので間に合うんですか」と不安そうでしたが、「全部完璧にしようとするより、確実に基本から積み上げるほうが現実的だよ」と答えました。

冬休みから「本気化」する人が多いのは事実です。でも、全員が逆転合格するわけじゃない。本気を出すタイミングより、本気の出し方のほうが大事です。今から1日12時間勉強しても、やり方が間違っていれば点数は伸びない。逆に、1日6時間でも、今の自分に必要なことを集中してやれば、十分伸びます。

「今からでも間に合うか」と聞かれたら、正直、志望校や今の実力によるとしか言えません。でも、「今から何もしないより、できることをやったほうがいい」のは確実です。周りがどうしているかは関係ない。大事なのは、自分が今何をすべきか、冷静に考えることです。

焦る気持ちはわかります。でも、焦って手当たり次第にやるより、落ち着いて自分の状況を見つめ直す。そのほうが、時間を有効に使えます。

当塾では、現実的にできることを一緒に考えています。諦める必要はありません。ただ、やり方を間違えないようにしましょう。

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