年末年始、親としてできること──「応援」と「干渉」の境界線はどこにあるのか

年末年始が近づいてくると、受験生の保護者から「この時期、親として何をしてあげればいいですか」という相談をよく受けます。特に高3生や中3生の保護者にとって、年末年始は最後の正念場。「頑張って」と応援したい気持ちはあるけれど、プレッシャーをかけたくない。何か役に立ちたいけれど、干渉しすぎるのも良くない。その境界線がわからず、どう接していいか悩んでいる保護者は多いです。

この悩みが生まれるのは、親が子どもを心配するあまり、つい「あれはやったの?」「勉強は進んでるの?」と声をかけてしまうからだと思います。善意からの声かけなのに、子どもからすれば「信用されてない」「うるさい」と感じてしまう。そうすると家の中の空気が悪くなって、お互いにギクシャクする。保護者も「何も言わないほうがいいのか」と思いつつ、黙っているのも不安で仕方ない。

私は、親にできる一番の応援は「普段通りの生活を維持すること」だと考えています。特別なことをする必要はないし、むしろしないほうがいい。年末年始だからといって、いつもと違う雰囲気を作ったり、「今年は受験だから」と家族の予定を全部キャンセルしたりすると、それ自体がプレッシャーになります。受験生本人も、普段通りのリズムで過ごせるほうが落ち着くはずです。

保護者には「勉強の進捗を聞くのは、週に1回くらいでいいと思います。あとは、いつも通りご飯を作って、いつも通り話をする。それで十分です。お子さんから相談があったときだけ、聞いてあげてください」と伝えます。正直、この時期の受験生は、親が思っている以上に自分でちゃんと考えています。細かく聞かれるより、黙って見守ってもらうほうが、かえって集中できる。

「応援」と「干渉」の境界線は、実はシンプルです。子どもから求められたことには応える、求められていないことはしない。ただそれだけです。「何か食べたいものある?」と聞いて、リクエストがあれば作る。「ちょっと聞いてもらっていい?」と相談されたら、ちゃんと聞く。でも、こちらから「勉強は?」「大丈夫なの?」と聞くのは、基本的には控える。

親としては何かしてあげたくなる気持ち、本当によくわかります。でも、受験するのは子ども自身です。親がどれだけ心配しても、本番で問題を解くのは子ども。だったら、子どもが自分のペースで最後まで走り切れるように、後ろから静かに支えてあげる。それが一番の応援だと思います。

年末年始も、いつも通りでいい。無理に特別なことをしようとしなくていい。普段通りの温かい食事と、普段通りの穏やかな空気があれば、それだけで十分です。

当塾では、受験生本人だけでなく、保護者の方の不安にも寄り添いながらサポートしています。迷ったときは、いつでも相談してください。

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