部活引退後の「空白感」──すぐに勉強モードに切り替えられなくても、焦らなくていい

高3生の多くは、5月から7月にかけて部活を引退します。「これからは受験勉強に専念できる」と思う一方で、実際には思うように集中できず、時間だけが過ぎていく──そんな相談をこの時期によく受けます。

部活引退後、すぐに勉強漬けの生活に切り替えられる生徒は、正直ほとんどいません。3年間毎日続けてきた習慣が急になくなるわけですから、むしろ空白感や物足りなさを感じるほうが自然です。「やらなきゃいけないのはわかってるんですけど、なんか集中できなくて」と、少し困った顔で相談に来る生徒を、私は毎年何人も見てきました。

先月も、バスケ部を引退したばかりの生徒が「引退してから2週間経つのに、まだ勉強のリズムがつかめない」と話してくれました。話を聞くと、放課後に自習室には来るものの、スマホを見たり、ぼんやりしたりする時間が多いとのこと。本人は「このままじゃヤバい」と焦っているようでした。

私は、無理に一気に詰め込もうとしなくていいと考えています。今まで週6日、1日3時間練習していた生活が、いきなり勉強オンリーになるのは、体も頭もついていきません。それよりも、まずは「毎日自習室に来る」「英単語を30個だけ覚える」といった小さなルーティンから始めて、少しずつ勉強時間を増やしていくほうが、結果的に長続きします。

その生徒には「最初の2週間は、1日2時間でいいから机に向かう習慣をつけよう。内容は何でもいい。とにかく毎日続けることを優先して」と伝えました。1ヶ月経った今、その生徒は1日5時間ほど集中して勉強できるようになっています。焦って無理をしなかったからこそ、かえってスムーズに移行できたのだと思います。

部活引退後の空白感は、決して怠けているわけではありません。心と体が新しい生活に慣れようとしている、ごく自然な反応です。ここで「もっと頑張らなきゃ」と自分を責めると、かえって動けなくなることもあります。大事なのは、完璧を目指さず、できる範囲から少しずつ積み重ねていくこと。

当塾では、引退後の生徒一人ひとりの様子を見ながら、無理のないペースで学習習慣を作るお手伝いをしています。焦る必要はありません。一緒に、あなたのペースを見つけていきましょう。

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