中3の親、初めての受験──今からでも学ぶべきこと、知っておくべきこと

中3生の保護者から「私立の結果が出て、次は公立なんですが、正直、入試の仕組みがよくわかっていなくて」という相談を、この時期よく受けます。私立入試が始まって、ようやく「受験」が現実になった。でも、併願推薦と一般入試の違い、公立の選抜方法、合格発表後の手続き──わからないことだらけ。子どもに「ちゃんと頑張りなさい」とは言えるけれど、具体的にどうサポートすればいいのか、今さら聞けない。

この状況が生まれるのは、親自身が高校受験の「今」を知らないまま、ここまで来てしまったからです。春に学校で説明会があったけれど、まだ実感が湧かなくて聞き流してしまった。夏休みも部活が忙しくて、受験のことは後回しにしていた。気づいたらもう1月で、私立入試が始まっている。今になって「もっと早く知っておけばよかった」と後悔している保護者は、実は少なくありません。

先週、私立入試が終わった中3生の保護者が「私立に合格したんですが、公立も受けるべきか迷っていて。本人は『公立行きたい』って言うんですけど、どう判断すればいいですか」と相談に来られました。話を聞くと、私立は併願推薦で合格、公立は第一志望だったけれど内申点がギリギリ。「公立を受けて不合格だったら、私立に行くことになるんですよね。それはわかってるんですけど、公立に挑戦させたほうがいいのか、私立で決めたほうがいいのか」と。

私は、受験期真っ只中の今からでも、親が学ぶべきことはあると考えています。「今さら遅い」ということはありません。むしろ、今からでも正しい情報を知っておけば、子どもの選択をサポートできるし、親自身の不安も減ります。

その保護者には「まず、公立の合格可能性を冷静に見てください。内申点と入試の配点比率、今の実力で何点取れそうか。それと、もし公立が不合格でも私立に通えるのか。学費、通学時間、本人の気持ち。その上で、公立に挑戦するか決めてください」と伝えました。保護者は「そういう判断基準があるんですね。子どもと話してみます」と。

今からでも親が知っておくべきことは、いくつかあります。1つ目は、公立入試の仕組み。和歌山県の公立高校は、内申点と学力検査の合計で合否が決まります。内申点は中3の2学期の成績、学力検査は5教科。配点比率は高校によって違う。今の子どもの内申点と、模試や過去問の結果から、合格可能性がどのくらいあるのか。それを知らないと、現実的な判断ができません。

2つ目は、私立合格後の選択肢。併願推薦で私立に合格している場合、公立が不合格でもその私立に必ず入学できます。でも、学費は払えるのか。通学時間は毎日耐えられるのか。本人は本当にその私立でいいと思っているのか。そこをちゃんと確認しておかないと、公立不合格後に「やっぱり私立は嫌だ」となることもあります。

3つ目は、入学手続きのスケジュール。公立の合格発表は3月中旬。それまでに、私立の入学金や制服の申し込みが必要になることもあります。「公立の結果が出てから決める」と思っていても、それでは間に合わない場合がある。いつまでに何をしなければいけないのか、今のうちに確認しておく必要があります。

4つ目は、子どもの本音。「公立行きたい」と言っているけれど、それは本心なのか。それとも、親が期待しているから言っているだけなのか。プレッシャーを感じて、本当は私立でいいと思っているのに言い出せないこともあります。親子でちゃんと話す時間を作る。それが、今一番大事なことかもしれません。

親が学ぶ方法は、今からでもあります。学校の進路指導の先生に相談する。塾に聞く。志望校のホームページで入試要項を確認する。合格発表後の手続きスケジュールを調べる。わからないことは、恥ずかしがらずに聞く。「今さら聞けない」と思わず、今からでも情報を集める。それが、子どものためになります。

ただし、親が知識を身につけたからといって、全てを決めてしまうのは違います。「あなたの内申点だと公立は厳しいから、私立にしなさい」と押し付けるんじゃなくて、「内申点がこうだから、合格可能性はこのくらい。どうする?」と情報を提供して、一緒に考える。最終的に決めるのは、子ども自身です。

中3の今、親として一番大事なのは、子どもが納得して受験できる環境を作ることです。そのためには、親自身が受験の仕組みを理解している必要があります。「今さら遅い」ということはありません。今からでも、一緒に学んでいきましょう。

当塾では、受験期真っ只中の保護者からの相談も受け付けています。わからないことがあれば、いつでも聞いてください。一緒に、お子さんの受験をサポートしていきましょう。

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