塾に行く日以外、家で勉強しない──習慣は「10分」から始まる

「塾には週2回通ってるんですが、塾がない日は家で全く勉強しないんです」──こういう相談を、高校受験生や高1・高2生の保護者からよく受けます。塾に行っている日はちゃんと勉強するのに、それ以外の日は部活から帰ったら夕食を食べて、スマホを見て、お風呂に入って寝る。気づけば机に向かわないまま1日が終わっている。このままで大丈夫なのか、塾に行かせている意味があるのか──そんな不安を抱えている保護者は少なくありません。

この悩みが生まれるのは、塾に通うことで「勉強している感覚」が得られてしまうからだと思います。週2回、2時間ずつ塾で勉強すれば、それなりに頑張っている気になる。でも実際には週4時間だけで、残りの日は何もしていない。本人も「塾でやってるから」と思っているし、家で何をすればいいのかもよくわかっていない。そのうちに、家で勉強する習慣が完全に抜け落ちてしまうんです。

先月、高1の生徒の保護者から「塾に行ってない日は1分も勉強してないみたいで……どうすればいいですか」と相談がありました。本人に話を聞くと、「塾では真面目にやってます。でも家だと何していいかわからないし、部活で疲れてるし」とのこと。塾の宿題はどうしてるのか聞いたら、「次の塾の日の朝、学校で慌ててやってます」と正直に答えてくれました。

私は、いきなり「毎日2時間やりなさい」と言っても無理だと考えています。今までゼロだった人間が、急に2時間机に向かえるわけがない。それよりも、まず「10分だけ」でいいから毎日机に座る習慣をつける。内容は何でもいい。英単語を5個覚えるでも、塾の宿題を少しやるでも。とにかく、毎日机に向かう感覚を体に覚えさせることのほうが先です。

その生徒には「まず、塾の宿題だけは家でやるようにしよう。朝学校でやるより、前日の夜に10分だけやったほうが楽でしょ?」と提案しました。最初は「10分じゃ終わらないですよ」と言っていましたが、「終わらなくてもいいから、とりあえず10分だけ座ってみて」と伝えました。1週間後、また話を聞くと「10分やってたら意外と続きができて、結局30分くらいやってました」と報告してくれました。習慣というのは、そういうものだと思います。

家で勉強する習慣がつかないのは、本人の意志が弱いわけじゃありません。単に、きっかけがないだけです。塾がない日に何をすればいいか、具体的にわかっていない。だから、まずは「塾の宿題を家でやる」というシンプルな目標から始める。それができるようになったら、少しずつ内容を増やしていけばいい。

「毎日〇時間勉強しなさい」と言われても、それが習慣になっていない人には苦痛でしかありません。むしろ「10分だけでいいから」と言われたほうが、ハードルが下がって続けやすい。そして続けていくうちに、自然と時間は伸びていきます。焦らず、小さく始める。それが一番確実な方法です。

当塾では、塾での学習だけでなく、家での勉強習慣がつくようにサポートしています。いきなり完璧を目指す必要はありません。一緒に、続けられるペースを見つけていきましょう。

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