冬休みに体調を崩すリスク──「勉強しすぎ」も危険信号

受験生にとって冬休みは最後の追い込み期間です。でも毎年、この時期に体調を崩してしまう生徒を何人も見てきました。風邪やインフルエンザだけでなく、疲労が溜まって頭痛が続く、胃腸の調子が悪くなる、といったケースもあります。「あと少しだから頑張らなきゃ」と無理をした結果、肝心の本番で力を出せなくなってしまうのは、本当にもったいないことです。

冬休みに体調を崩しやすいのは、寒さや乾燥だけが原因ではありません。むしろ「追い込みすぎ」が原因になることが多いと感じています。1日10時間、12時間と勉強時間を増やし、睡眠時間を削り、暖房の効いた部屋にこもりっきり。気づかないうちに免疫力が落ちて、ちょっとしたことで体調を崩してしまう。焦る気持ちはわかりますが、体を壊してしまっては元も子もありません。

去年、共通テストの2週間前に体調を崩した高3生がいました。冬休みに入ってから1日12時間勉強を続けていて、「もう少しで本番だから」と睡眠時間を5時間に削っていたそうです。そのうち頭痛がひどくなり、集中力も落ちてきて、結局3日間ほとんど勉強できなくなってしまいました。本人は「もっと頑張らなきゃいけなかったのに」と自分を責めていましたが、私から見れば、頑張りすぎたことが原因でした。

私は、体調管理も受験戦略の一部だと考えています。どんなに勉強時間を確保しても、本番で力を発揮できなければ意味がない。逆に言えば、冬休みに少し勉強時間が減っても、本番で100%の力が出せるなら、そのほうがずっといい。完璧を目指して無理をするより、少し余裕を持って本番を迎えるほうが、結果的には有利です。

今からできる予防策は、意外とシンプルです。まず、睡眠時間は最低6時間は確保する。削っても1時間までです。次に、1日1回は外の空気を吸う。軽い散歩でもいいので、部屋にこもりっぱなしにしない。それから、食事を抜かない。朝食を抜いて勉強時間を稼ぐより、しっかり食べて集中力を保つほうが効率的です。あとは、手洗いとうがい、部屋の換気。当たり前のことですが、受験期は意外と疎かになりがちです。

もう一つ、個人的におすすめしているのは「休養日」を作ることです。2週間に1回でもいいので、午後は勉強を早めに切り上げて、好きなことをする時間を作る。ずっと張り詰めたままだと、心も体も持ちません。少し緩める時間があったほうが、長い目で見れば続きます。

冬休みの追い込みは大切ですが、体を壊してしまっては意味がありません。本番で力を出すために、今から少しだけ「余裕」を意識してみてください。

当塾では、勉強の進め方だけでなく、体調管理も含めて受験生をサポートしています。無理のないペースで、本番まで走り抜けましょう。

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