冬休み終盤、「やることがわからない」──迷ったときは、新しいことを探さない

冬休みも終盤に差し掛かると、受験生から「何をすればいいかわからなくなった」という相談を受けることがあります。最初は計画的に過去問を解いて、復習もして、順調に進んでいたはずなのに、気づいたら手が止まっている。参考書を開いては閉じて、問題集をパラパラめくっては「これじゃない」と思う。あれもこれも不安で、結局何も手につかないまま時間だけが過ぎていく──高3生や中3生にとって、冬休み終盤は意外とこういう状態に陥りやすい時期です。

この状態が起きるのは、実は「やりすぎた」からだと私は思っています。冬休み前半に計画通り勉強を進めて、やるべきことを一通りやってしまった。過去問も解いた、苦手分野も復習した。でも、まだ冬休みは終わっていない。「まだ時間がある。何かやらなきゃ」と思うけれど、次に何をすればいいかわからない。新しい問題集を買うべきか、もう一度過去問を解くべきか、それとも基礎に戻るべきか。選択肢が多すぎて、逆に動けなくなってしまう。

先週、高3の生徒が「やることがわからなくて、ここ2日くらいほとんど勉強できてないんです」と相談に来ました。話を聞くと、冬休み前半に志望校の過去問5年分を解き終えて、苦手だった数学の微積分も復習した。英単語も一通り回した。「やるべきことはやったはずなんですけど、これで本当に大丈夫なのか不安で。何か見落としてる気がして、でも何をすればいいかわからなくて」と。机には開きかけの参考書が何冊も積まれていました。

私は、こういうときは新しいことを探すんじゃなくて、今までやってきたことをもう一度見直すべきだと考えています。過去問をもう1周する、間違えた問題だけ解き直す、単語帳の覚えきれてない部分をチェックする。新しい問題集に手を出すより、今までやってきたものを「確実に自分のものにする」ほうが、よっぽど効果的です。それに、見慣れた問題を解くことで「ちゃんとできるようになってる」という実感も得られます。

その生徒には「まず、この前解いた過去問5年分の間違えた問題だけ、もう一度解いてみたら。全部やり直す必要はないから、間違えたところだけ。それだけでも、確実に点数は上がるよ」と提案しました。本人は「それだけでいいんですか」と拍子抜けしたような顔をしていましたが、「それだけで十分。新しいことを増やすより、今できることを確実にするほうが大事」と伝えました。翌日、「昨日の過去問見直したら、意外とまだ覚えきれてないところがあって。これやるだけで精一杯でした」と報告してくれました。

やることがわからなくなったら、それは「やるべきことを探さなきゃ」というサインじゃありません。むしろ「一度立ち止まって、今までやってきたことを確認しよう」というサインです。完璧にしようと思うから、次から次へと新しいものが欲しくなる。でも、今からできることは限られています。だったら、今まで積み上げてきたものを確実に仕上げる。それで十分です。

冬休み終盤に焦る気持ちはよくわかります。でも、焦って新しいことに手を出すより、今までやってきたことを信じて、もう一度見直す。そのほうが、共通テストや入試本番で「あ、これやったやつだ」と思える問題が増えます。

当塾では、受験直前期の不安とどう向き合うかも含めて、一人ひとりの状況に合わせたサポートをしています。迷ったときは、一緒に立ち止まって考えましょう。

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